診療の流れ
まずはご予約
当クリニックでは、受診していただくあなたと十分なコミュニケーションを取りながら診療を進めて行くために、
初診・再来とも予約制を取らせていただきます。
問 診
来院していただいて受付をすませていただくと、まず問診票をお渡ししますので、症状等を出来るだけ詳しくお書き下さい。その後看護師がその問診票を参考にお話を聞かせていただきます。
マンモグラフィ
問診が終わると、妊娠等でマンモグラフィ撮影が出来ない場合以外は、医師の診察の前にマンモグラフィ撮影があります。その際には更衣室で検査着に着替えて撮影をしていただきます。撮影時間は数分です。乳房を圧迫しながら撮影しますので、痛みを感じる方もおられますが、少しの間我慢してください。
診 察
撮影が終了すると次に診察になります。
診察室に入っていただき、改めて医師の診察を受け、必要な場合は引き続き超音波検査を受けていただきます。
乳腺疾患のほとんどは視触診、マンモグラフィおよび超音波検査で発見できますので、当院では原則として初診の方にはマンモグラフィと超音波検査は必ず受けていただいています(尚、他院でマンモグラフィ撮影を受けて、フィルム等を持参されておられる方は看護師が問診する際に申し出てください。撮影から時間が経っていたり、撮影条件がよくない場合は当院で再度撮影させていただくことがあります)。
視触診とマンモグラフィ、超音波のいずれにも腫瘤や石灰化病変等の異常がない場合は、経過観察(あるいは診療終了)になります。
検査で異常が見つかった場合の診療の流れ
細胞診検査
視触診、マンモグラフィで腫瘤等の所見があり、それが超音波でも確認できる場合と、マンモグラフィで腫瘤等の所見が見られなくても、超音波で腫瘤が見つかり、それが少しでも悪性を疑う所見がある場合には、引き続き超音波ガイド下穿刺吸引細胞診を施行します。
細胞診の検査は簡便安価で、なおかつ正確な診断が得られる非常に有効な検査方法です。ただし、医師の技術不足や細胞処理の不備、細胞診断医のレベルによって異なる結果が出やすいデリケートな検査です。でもご安心ください。当院では細胞診の穿刺技術には絶対の自信がある院長が正確な穿刺を心がけており、また、細胞処理も専門の検査技師が行っているため非常に良好です。
さらに院長は日本細胞診学会の細胞診専門医の資格を有しており、出来上がった標本は全て自分で検鏡して診断しております。これまで診断した細胞診断は2,500件を越えています。ちなみに当院の細胞診の正診率(良性を良性と、悪性を悪性と診断できる確率)は93%を越えており、非常に高いレベルを維持しております(乳癌学会等でも報告を継続しています)。
石灰化病変に対するマンモトーム生検検査
超音波で腫瘤があり細胞診を施行しても、どうしても良悪性の判断がつかない場合が数%はあります。また、細胞診で乳がんの診断が確定している場合でも、手術前に抗がん剤治療等を施行する場合等は、細胞診検査で使うよりも太い針で腫瘍の一部を塊で採取する針生検あるいは超音波ガイド下マンモトーム生検を行う場合があります。
この検査では腫瘍の一部が塊として採れますので、病理診断が可能になるため、細胞診で診断がつかなかった症例でもほぼ100%確実に診断がつけられます。
マンモグラフィで石灰化病変(乳腺の中にカルシウムが沈着した状態)があり、超音波で腫瘤等が見えない場合、その石灰化病変が明らかに良性と考えられる場合は経過観察になりますが、悪性腫瘍に伴う石灰化の可能性があると判断した場合は日を改めてステレオガイド下マンモトーム生検という検査を受けていただくことになります。
この検査は機械が特殊なため、非常に有効な診断手段なのですがあまり検査を行える施設がありません。当院では京都府内で2台という腹臥位(腹這いになって検査が受けられる)式マンモトーム生検装置を備えており、しこりにもなっていない超早期の乳がんを多数発見して治療に結びつけています。